現状を変えるには想念の観察から、と強調しているのは、このことなのです。
6 想念は勝手にやってくるただの電波、番組
「辛い」 「寂しい」 「殺してやりたい」という想念に皆さんが苦しみ、抵抗したくなるのは、そうした不快な想念を 「自分の頭で作り出したもの 」と信じているからです。
しかしこれは大間違いです。
そのような想念を、言わば想念の川の中から取捨選択しているだけなのです。
あなたの脳は想念という番組を受信しているテレビにすぎないのです。
ウソだと思うなら、あなた、想念をコントロールできますか? 不快な想念を消せますか?
公園を散歩していて気持ちいいはずなのに、突然友人のきつい一言が思い出されて、心がうずいたりすることないでしようか?
仕事に励んでいる時、なぜか急に「温泉行きたい」想念が流れてきたりしませんか?
ここでお伝えしている客観視の訓練とは、想念が自分ではないことを徽底して理解するためのものなのです。
「気付いている」 ということは、 「想念からは距離を保って離れている 」ことですから、苦しむ必要はないのです。
レイプ想念や殺人想念を受信したら、「何だ、この程度の暴力性じや、視聴率取れないぞ」くらいの余裕を持って見ていることが肝心です (それもまた想念なんですが ・・・)
7 あなたは想念をどうやって現実化しているか?
みなさんができることは、勝手に流れてくる 「想念の川 」の中からその都度必要な想念を選び(同意し) 、これに行動というエネルギ — を注ぐことだけです。
たとえば、一つのパターンとしては・ ・・
「彼女、ムカツク」想念に同意
→「電話して、文句言ってやる」想念に同意 → 行動 (電話)
また、別のパターンとしては ・
「彼女、ムカツク」想念に同意
→「行動に移すと友情が壊れるけど、いいのか」想念に同意
→「やっぱりやめた」想念に同意 → 無行動という行動
という具合に、次々に流れてくる想念を選択するかどうか瞬時に決め、最終的に行動に移すわけです。
想念の選択と行動化・・・この果てしない連続が、あなたの人生です。
芸術家がィメージを音や絵に具体化する行為と、何ら違いはありません。
しかし、普通、【想念】 + 【エネルギ —(行動)】→【現実】 という流れに気付いている人はまずいません。
気がついたら既に電話をしていたり、服を買っていたりするのです。
つまり他の選択肢、想念があることに気付かず、いつも無自覚に短絡的に行動しているのです
結局、あなたの信じる 「自分」 「自分にありがちのパターン」とは、ある特定の想念を選択する傾向 ・パタ ーンのことです
あなたをあなたらしくし、あなたらしい発言と行動に導いているのは、どの想念にエネルギーを注ぎたがるか、という「傾向」に過ぎません。
あなたは、想念自体はもちろん、想念を選ぶそのパタ ーンにも気付いていません。
現状を変えるには想念の観察から、と強調しているのは、このことなのです。
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