葛藤する
6 葛藤する
相反する二つの想念の間を揺れ動くことがあるかもしれません。
Aに同意するの簡単だが結果は見えている。
Bに同意するには困難が伴い、勇気も要る。
・・・乱暴に言えば、容姿は魅力的だけど相性が最悪の人と、 とても相性がいいけど、この上なく醜悪な人、どちらをパートナーに選ぶかで葛藤する、という場合です。
どちらの想念にも同意したくないのですが、どっちかに同意しろ、と迫られているような感じでしつこくやってきます。
どっちかを選んで行動に移せばそれなりの結果が出て、あなたの成長に寄与するのは明らかですが、なかなかできません。
後になれば判るのですが、どちらも根っこは同じです。
根気よく見続けているうちに、そのような対立がどうでも良くなります。
想念の山と谷が中和され、その問題はクリアされた、ということになります。
つまり先程の例で言えば、容姿や相性の問題を越えた第3のパートナーとめぐり合い、別のテーマを学ぶ、ということになるのです。
このように、あるテーマを、葛藤を通じてクリアしていく、という方法もあります。
非常に苦しい道です。
できればどんどん行動に移していく方がすぐに答が出ますので、早道です。
だからといって、行動に移すだけの勇気が無い自分を責めなくてもいいのです。
むしろどんな人も、一度は葛藤させられる時期がくるようです。
自分の生き方の根本にかかわるようなテーマであれば、なかなか行動に踏み切れず、葛藤せざるを得ません。
葛藤の最中、A とB、それぞれの選択肢を補強するような想念があれやこれやと流れ、頭の中で増殖して果てしない論戦を繰り広げます。
安心を獲得しようともがいているわけですから、不安を引き付け、いつまで経っても落ち着くことがありません。
真剣にならざるを得ないテーマであれば、想念観察のまたとないチャンスとなります。
たとえば、一方に決めようとすると、他方に未練が残る、という具合に、保留することをせず、早急に答を出そうと焦っている自分、先行きを不安に感じている自分・・・その他さまざまな自分の側面を観察することができます。
葛藤を悪だと考えず、自分を鍛えるための特訓メニューであるとして、生かし切って下さい。