想念観察入門 『観察ということ』2 篠原〇信編
『観察ということ』2
全てを観察するために、隠れている「観察できない理由」を見つけ
る、これも想念観察の一つの目的です。「誰それは人当たりが良い
から好きで、この人はそうじゃないから嫌い」というのも、「マイ
ルドな人間関係を良しとする価値観」です。
どんなことでも、「好き」の反対には「嫌い」があり、それは一つ
の価値観のプラスとマイナスです。そして、その「プラスとマイナ
ス」も、それを生む価値観自体も「全て」の一つです。
観察の対象です。そうやって、徐々に自分の潜在意識を掘り下げ、想念の源流、つまリ自分自身の内側に対する理解を深めていくのです。
別に価値観自体がいけないと言っている訳じゃありませんからね。
「交通安全」という価値観を無視したら、貴方は想念観察どころじ
ゃなくなり、下手するとそれ自体を出来なくなる(死んじゃう)かも
知れません。
現実には、どうしても必要な価値観というのがあります。
もし貴方が価値観自体を「いけない」と考えたとしたら、貴方は
「価値観にとらわれてはいけない」という価値観から、「価値観と
はいけないもの」と判断しているのです。
それも観察すればいいのです。
一方で、ある嫌な事柄を観察するために貴方は理由を考えるかも知
れません。構いません。理由を探してください。いろんな角度から。
自分の頭からひねり出したものでも、他の人の考え方でも「あっ!」
と感じる考え方が現れるかも知れません。それは、貴方の従来の価
値観とは違う観方をしようとすることであり、ある意味で「認識瞑
想」です
また観やすい想念でも、別の角度から観ると、更に信頼が深まるか
も知れませんし、あるいはその観方が全然通用しないケースに唖然
とするかも知れません(海外旅行などは、そうでしょうね)。これも
認識瞑想です。
そうやって、貴方は徐々にいろんな観方を身につけ、
一つの観方(モノサシ)に拘らなくなります。