想念観察入門 『観察ということ』3 篠原〇信編
『観察ということ』3
『なぜ全ては創造なのに、流さねばならないか?』
想念観察では、「流せ、手放せ、捨てろ」と言われます。なぜでし
ょうか。
「流さねば、放さねばならない、捨てねばならない」と言うより、
放すのが当然なんです。
なぜでしょうか。さっきの「ナンパのあと振られた」例もあります
(ルンルンの想念を放しませんでしたね)が、ここではこう考えてみ
ましょう。
貴方はお湯をガスコンロで沸かしています。沸きました。ガス栓を
ひねり、火を消します。栓を廻して「カチッ」と音がしました。
貴方はやかんを持って、何の心配もなくガスコンロから離れます。
「本当に火が消えたか?」と確認したり、「ガスが漏れてないか?」
と臭いをかいだり、「火が消え残ってないか?」と、一度離れたの
にまた戻って確認するなんてやりませんよね。
貴方は、ガス栓を閉めればガスが完全に遮断され、火が完全に消え
ることを疑っていません。また、ガス栓を閉めて「カチッ」と音が
したら、それで栓は完全に閉じることを信頼しています。だからこ
そ、貴方はガス栓を閉めるとき、「カチッ」という音を聞いたら、
何の心配もなく、ガスコンロから離れられるのです。
そして貴方はゆっくりとお茶を入れ、くつろげるわけです。要するに、ガスを消してから次の行動に雑念なく移れるわけです。
という具合に、「放す」ということは、放す対象に全幅の信頼を置
いているから出来るんです。
そうでしょ?・・・人にものを頼むときだって、そうでしょ?
信頼できる人に頼むほど、安心して任せられるし、頼んだあとで心
配なんかしませんね。放っておけますね。
そして放せば、次に来るものに集中できますね。前の出来事にこだ
わることなく、次の出来事を観ることが出来ます。それだって、前
のことを信頼して放すから、出来るんです。それの繰り返しです。
全てを信頼して、放すんです。信頼して放す練習です。
想念観察で培うのは、「創造への絶対信頼」です。
「創造」とは「全て」です。
前の出来事、今の出来事、次の出来事、全てが創造です。
だから、全てを信頼するんです。
大事なのは、本当に瞬間瞬間だということです。
会話のときは、本当に話す度に、聞く度に想念があるわけで、それをすべて信頼して放すのは、地球人にとっては、はじめのうちは本当に大変です。
ある意味で、「感謝瞑想」とは、信頼するプロセスを徹底的にシン
プルにして、瞬間瞬間で出来るようにするための特効薬と言えるで
しょう。
一方で、「本当に信頼できるか」と検証してください。その検証結
果も、信頼して放して下さい。信頼のあまり放したくないという人
の例は、さっきのナンパの話で済んでますね。
信頼しないとき、あるいは信頼したときの例は、ガラスを割った例のところで、お考えください。また、ご自分で、そういう話をいっぱい作ってみてくだ
さい。
喩えでも、実体験でも結構です。そうして「本当に信頼できる」
と検証できれば、信頼するのが楽になります。最初は少しずつ、
そしてどんどん楽になっていきます。