苦しい現実から逃げない 自分を責めたがる人
苦しい現実から逃げない
人生上の大きな試練、ショックだった出来事が、自分の成長にと
ってまたとない刺激剤となります。たしかに、失恋や失業、家族の
不幸などは、誰でもできれば早く忘れたい出来事でしょう。
酒や旅行、音楽などの気分転換によって、一時的にそこから逃避すること
は出来ますが、正面からこれに立ち向かうことを避けていると、い
ずれ別の形で降りかかってくることになります。
宇宙の法則に照らせば、このような出来事はすべて必然があって起こされます。
自分の周りで生じている、一見困難な出来事はすべて、あなたの成長、
学びのために故あって用意された、必要なものなのです;。
この視点を忘れないでいることにより、多くのものに対する観方が
変わってきます。みんながお互い、何らかの形で支え合い、影響し
合って生きていることが判れば、すべての出会いに感謝の念を感じ
るようになります。
これを押し進めてゆくと、社会的規模で起こされるマイナス現象
に対しても、被害者意識にどっぷり浸かって一方的に非難・糾弾を
繰り返す、自分の姿にも気付くようになります。
おいしい汁ばかり吸っている官僚、特定の人たちの利益だけを優先してきた金融業界と大同小異のことを、身近なところでやってきた自分、子供がダイ
オキシンの被害を受けると怒りに震える一方で、ゴミを減らすよう
な努力は何もせず、ペットボトル入りの飲料などゴミのもとを増や
すだけの品々をほいほい買いあさっている矛盾だらけの自分、に気
付くようになるでしょう。
自分を責めたがる人
想念観察をやっていると、とくに今まであげた例がそうでしたが、
自分のアラばかり目立ち、落ち込むことがしばしばあります。
自分の「足りないところ」にばかり目がいって、これをひたすら攻
擎したり、無理に変えようとしたりすることにエネルギーを注いで
いると、「その状態を認めたくない、許さない」ということになり
ますから、いつまでもその状態から脱却できません。
そんな時は、ちょっと冷静になって見て下さい。
「君、そんなに完璧な人だったんですか」と。
足りないところがあったっていいのです。まず、それを認めて下さい。
悪いことだと思わないで下さい。
なかなかそう出来ないないなら、そうできるまで、その想念を観察していて下さい。第一、完璧な人だったら、この世に生まれてくる意味がないではありませんか。
自分を責めることは、他人を責めることにもつながります。
他人と自分を比べた時、人はギャップを感じます。自分と他人の優
位がいつ逆転した( と信じた) かによって、流れる想念が変化する訳です。
つまリ、自分を責めたがる人は「自惚れ屋」さんであるのです。これは「 優劣意識」 という価値観が自分から離れないことによります。
日常生活のあらゆるところに、この価値観は転がっています。自分がいかに、このモノサシを大事にしているか、ていねいに観察して下さい。